加速度ピックアップの電荷感度の値を間違って入力した。
電荷感度の設定を誤ると、意図しない過度な振動が加わり、供試品や設備を破損させる原因になります。手元にある加速度ピックアップの電荷感度を、制御器入力チャネルに入力してください。
1. 正しい設定時の挙動
感度が3.00pC/(m/s²) の加速度ピックアップを使用し、制御器にも正しく3.00pC/(m/s²)と設定した場合、制御器は3.00pCの電荷が入力されたら1.00m/s² と認識します。
実際に100m/s²の振動が発生しているとき、制御器には300pCの電荷が入力され、画面にも正しく100m/s²と表示されます。
2. 誤った設定(感度を大きく設定してしまった場合)の危険性
もし、誤って制御器に倍の6.00pC/(m/s²) と設定してしまった場合、
制御器は6.00pC入力されて初めて1.00m/s²と認識してしまいます。
この状態で、実際に100m/s²(300pC)の振動が発生しても、制御器の画面には 50m/s² (300pC÷6.00pC/(m/s²))と、実際の半分しか表示されません。
3. 過剰振動のメカニズム
この誤設定のまま100m/s²を目標に制御を実行すると、制御器は「まだ目標の半分50m/s² しか振動が出ていない」と判断し、出力をどんどん上げてしまいます。
制御器は画面表示を100m/s² にしようとして、入力が600pCになるまで激しく振動を起こします。しかし、実際の加速度ピックアップ感度は3.00pC/(m/s²) のままなので、加振機からは200m/s²(600pC÷3.00pC/(m/s²))の振動が発生してしまいます。
まとめ
感度を「大きく」設定してしまうと、制御器は実際の振動を「小さく」見積もってしまい、結果として過加振(暴走)を引き起こします。逆に、感度を小さく設定した場合は、想定より振動が小さくなる「低加振」になります。
加速ピックアップは、使用するほど感度が乱れてくるものです。
正しく試験をするために、定期的な校正を推奨しております。