Case study 事例

JIS E 4031(IEC61373)による大型鉄道車両用品の受託試験事例

  • 振動試験事例
  • JIS規格
  • 鉄道車両関連
  • 複合試験(ランダム&衝撃)

試験概要

目的

JIS E 4031:2013(IEC 61373 Edition2.0)に基づいた振動試験(ランダム波)・衝撃試験を実施するため。
(従来の試験装置では対応が難しく、試験場所が限られている大型の鉄道車両用品にも対応可能である。)

供試品

VVVF インバータ装置、W2140×L2800×H675mm、約1350kg

試験条件

【適用規格】JIS E 4031:2013区分1等級A(又はIEC 61373 Edition2.0)
【試験順序】上下、前後、左右方向をそれぞれ次の順序で試験を行った。
1. 伝達関数試験(初期測定)・・・伝達関数、コヒーレンスを測定
2. 振動耐久試験・・・各方向 5時間
4. 振動機能試験・・・各方向10分(供試品を動作させて性能を確認)
5. 伝達関数試験(最終測定)・・・伝達関数、コヒーレンスを測定

特徴

・振動台に直接吊り下げて取り付けるため、大型治具の製作が不要である。
・一度取り付けると方向換えの手間と時間が削減できる。
・クロストーク制御により加振方向以外の振動ゼロ目標とする。
・最新の規格では本文に「受渡当事者間で事前の協定があれば、3軸同時の多軸試験を適用しても良い」との旨が追加されている。この試験機装置では3軸同時で振動耐久試験を行うことが可能なため、試験時間を従来の3方向×5時間(合計15時間)から3軸同時合計5時間へ短縮することも可能である。

図1 振動耐久試験 要求PSD/図2 衝撃試験 要求PSD

イメージ写真

試験メモ

使用試験設備

振動試験装置:TS-9600-40L
振動制御器:K2 ソフトウェア MULTI-RANDOM、BMAC

試験使用期間/作業時間

3日(準備・片付けを含め4~5日間程度)
25時間(7時間/日×3日間+準備・片付け4時間)