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神戸ポートタワーに地震計システムを導入しました

このたび当社は、神戸のシンボルとして親しまれる神戸ポートタワーに、クラウドでの地震観測が可能な地震計システムを導入いたしました。
この地震計システムの設置は、神戸大学工学研究科とIMVの共同研究により実施されています。

神戸ポートタワーは、1995年の阪神・淡路大震災を経験した象徴的な建築物であり、今回の導入は震災の教訓を未来へ活かす防災強化の
取り組みとして、2024年に行われたリニューアル工事と合わせて実施されました。

今回導入された当社の計測震度計EXPOモデルSW-9033は、長周期地震動の際に生じる超低周波の振動も検知が可能で、構造物に生じる
ごくわずかな揺れを高精度に検知し、リアルタイムでの監視や異常時の迅速な通報を可能にします。
本計測震度計は、大阪関西万博会場にも設置された実績があります。

また、IMV地震観測クラウドGalnetCloudは、地震発生時の警報メールだけでなく、地震計からの様々な情報をブラウザから確認する事が出来、
構造物の最大相関変形角解析にも対応しています。このGalnetCloudも、大阪関西万博の地震監視システムとして活用頂きました。
さらに、今回の取組は神戸大学工学研究科との共同研究により実現しており、クラウドで取得した観測データは、今後の防災関連研究に活用されます。

IMVの地震計はこれまでにも多くの公共施設やインフラ構造物への導入実績があり、長期的な安全確保に向けた信頼性と技術力が評価され、
今回の採用に至っています。

弊社は、約50年にわたり地震観測や構造モニタリング、地震時の緊急制御など多くの防災分野に取り組んできました。

今後も、これまでに培った計測技術を生かし、地方自治体や社会インフラ事業者の防災担当者様と連携しながら、
地域防災と都市のレジリエンス向上に寄与してまいります。

今回の地震計システム導入について、 ポートタワーの管理をされている、
株式会社神戸ウォーターフロント 再開発部 再開発課長 森様からコメントを頂きました。

Q.リニューアルしてポートタワー自体はどう変わったのでしょうか?

A.一番の目玉は屋上にデッキができて上がれるようになったことです。リニューアル前は屋内空間のみしか入ることができませんでした。
高さ約100mから見渡せる神戸の街並みは絶景です、ぜひご覧いただきたいです。

Q.震災の教訓を未来に生かす神戸市のシンボルとして、防災という観点ではどう変わったのでしょうか?

A.今回のリニューアルの一番の目的は耐震補強でした。タワーの頂部等に設置した制震装置によりこれまで以上に揺れに強くなるとともに、
タワー内の各所にIMVの地震計を導入したことで揺れに対する分析ができるようになりました。
震災の教訓を未来に生かす神戸市のシンボルとしてこれまで以上に安全に安心して楽しんでもらえればと思います。

(右)神戸ウォーターフロント 再開発部 再開発課 尾崎様
(中心)神戸ウォーターフロント 再開発部 再開発課長 森様
(左)IMV 計測事業部 開発戦略課 川平

地震計とは