圧電式加速度ピックアップ(チャージ型)
圧縮タイプ
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圧縮タイプはベースとおもりの間に圧電体がネジ止めされた構造。機械的強度が極めて強いため、相当高い衝撃力の計測も可能です。また感度に対して共振振動数を高くできますので一般振動計測はもちろん、高速回転機やパイプラインの漏洩検出など高周波振動の計測に適します。
- 高振動数、大加速度の測定可能
- 動作が安定で直線範囲が広い
- 測定温度範囲が広い
シェアタイプ
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シェアタイプ(せん断タイプ)は圧電体の両電極面にズレが起こるようにした構造。パイロ効果(ピックアップの温度変化によって低周波ノイズが発生)をほとんどうけないので低域からの計測や温度変化の激しい場所での計測に有効です。また、ベーストレイン感度(取付けベースに曲げ等の応力が働いたとき、それに対する感度)が低いので、ベースの歪みによる影響は少なくなります。
- 高振動数、大加速度の測定可能
- 温度変化、取付面歪み等の外乱に強い
- 小型軽量品から高感度品まで対応
ベンディングタイプ
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ベンディングタイプは金属板に圧電体の薄い板を接着し、それを曲げると圧電体に横方向の応力が加わり、曲げに比例した出力を取り出す構造。軽量で高感度にできていますので、地震やダム、発電所などの模型等の小型機器の微小振動測定に適します。
- 小型・軽量で高感度
- 動作が安定で直線範囲が広い
圧電式加速度ピックアップ(プリアンプ内蔵型)
圧電式加速度ピックアップ(プリアンプ内蔵型)
チャージ型の振動ピックアップにプリアンプ(インピーダンス変換器)を内蔵させ、電圧の出力信号を得られるようにしたものです。安価な同軸ケーブルを使え長く敷設することができ、感度の低下やノイズの影響を受け難くなります。モニタリングを目的とした用途として適しております。ただし、使用温度範囲がチャージ型より低く、高い振動数および加速度の測定には不向きです。
2線式チャージアンプ
2線式チャージアンプ
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2線式チャージアンプは圧電式加速度ピックアップ(チャージ型)の電荷出力を、低インピーダンスの電圧として出力するチャージコンバータです。定電流源を持つ計測器等から供給される定電流で動作し、信号は電源線に重畳した交流電圧として出力されます。
こんな場合にお使いください。
- チャージ型ピックアップと計測器の距離が長い場合。
※汎用同軸ケーブルの採用でのコスト削減、耐ノイズ性の向上。 - 測定部が高温で、プリアンプ内蔵型ピックアップが使用できない場合。
- 定電流源を備えているFFT等とチャージ型ピックアップでの計測に。
- チャージ型ピックアップと計測器の距離が長い場合。
特性
振動数特性
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圧電式加速度の上限振動数はピックアップ自身の共振振動数又は、ピックアップの取付方法によって測定振動数の上限が決まります。下限振動数は増幅器の時定数で決まります。
温度特性
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圧電式加速度の場合、温度によってピックアップの感度が変化します。圧電素子材料及びピックアップ構造で、その程度は異なりますが一般に温度が高くなると静電容量と電荷感度は大きくなり、電圧感度は小さくなります。
横方向感度
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定軸に対して90°(横方向)方向の振動を加えた時の感度は、測定軸感度の5%以下です。
固定方法
製品ラインアップ
チャージ型圧縮タイプ
VP-4151
VP-43IW
VP-4201H
チャージ型ベンディングタイプ
VP-4132
プリアンプ内蔵型圧縮タイプ
HS-100I
VP-A52IW
VP-A12IW
VP-100
使用例
FFTアナライザーに接続すれば、振動精密解析が可能です。
※別途DC24 V電源必要