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振動試験におけるJIS規格と主要な規格について

2026.08.25 2026.08.25
振動試験 JIS規格

製品の品質と安全性を確保するために、使用環境や輸送時に発生する負荷への耐性を評価する「振動試験」は重要なプロセスです。

日本国内において、日本産業規格(JIS)に準拠した振動試験は、品質管理を行う上で業界の共通言語となっています。

本記事では、JIS規格に基づく振動試験の全体像をはじめ、具体的な試験の種類やその実務的な内容について、専門メーカーの視点からわかりやすく解説します。

振動試験とは 

あらゆる製品は、日常の使用環境や輸送時などに発生する「振動」にさらされています。

振動試験とは、製品や部品に振動負荷を加え、製品が機能を維持できるのか、その耐久性と安全性を評価する試験です。

開発段階で潜在的なリスクをあぶり出し、市場流出後のトラブルを減らすために、自動車や航空宇宙、精密機器等の振動の影響を避けられない工業製品においては、この試験が極めて重要な役割を担っています。

日本産業規格(JIS)などの公的な規格に準拠した振動試験をクリアしていることは、製品が一定の品質基準を満たしていることを証明します。

主な振動試験の種類

試験名説明
正弦波試験ある特定の周波数の振動数成分を持った正弦波を一定期間連続して発生させる。
ランダム波試験実際の環境は正弦波ではなく、不規則振動です。
どの瞬間においても、振幅、周波数を予測することができず、統計的な観点でしか記述できない不規則な波形のことをランダム波と言います。
ランダム振動を加えると同時に多くの振動数成分で振動させることができるため、共振現象の特性試験などの、振動試験が短時間で実施できます。
掃引試験ある周波数からある周波数まで徐々に振動数を変化させながら、その振動数成分を持った正弦波を順番に連続的に発生させることを掃引と言います。
波形を連続、かつ時間経過と共に変化させることで、製品の周波数特性(共振点)を確認できます。
衝撃試験その名の通り、机を叩いたり車が衝突した時の振動を再現する試験方法で、自動車部品や航空機搭載部品が輸送や使用中に受ける機械的振動や衝撃に対する耐性を評価します。 

振動試験とは?試験の種類や仕組みをわかりやすく解説

JIS規格とは?

JIS(Japanese Industrial Standards)は、日本産業規格として日本国内のあらゆる産業において製品やサービスの質を一定以上に保ち、社会全体の安心を担保するために制定された国家規格です。

JIS規格と振動試験

製品が振動にさらされる環境は決して一様ではありません。製品の構造や材質、製造プロセスが異なれば、耐えるべき振動の条件もまた多様に変化します。

そのため、対象物の特性や実環境ごとに最適化された、さまざまな規格が定義されています。

主な規格例

規格名概要
JIS C 60068-2-6 供試品が規定する厳しさの正弦波振動に耐える能力を決定するための標準的な試験方法について規定
JIS C 60068-2-64 供試品に厳しいランダム振動を与えた場合、動的な負荷に耐える能力を実証するための標準的な試験方法について規定
JIS C 60068-2-27輸送、保管中及び荷扱い中、又は使用中に衝撃を受ける部品、機器、その他の供試品の試験方法について規定
JIS D 1601自動車部品の振動試験方法について規定
JIS E 4031鉄道車両に取り付ける用品の振動試験及び衝撃試験の要求事項について、世界中の関係機関から提供された鉄道車両の実測値をもとに規定

JIS E 4031の試験事例
JIS E 3014鉄道の信号保安設備の信号機、リレー架、器具箱、動力転てつ機、レールなどに取り付ける機器及び部品について、一般的な振動試験方法を規定
JIS Z 0232 包装貨物が輸送過程で受ける垂直振動に対する内容品又は包装の耐振性を評価する試験方法について規定

JIS Z 0232の試験事例

JIS規格に基づいた振動試験の内容

JIS規格に基づく振動試験では、製品が実際の環境下で受ける様々な負荷をより正確に再現するため、「周波数」と「耐久性」という2つの軸からアプローチを定義しています。

目的別の振動試験

JIS規格では、振動に関する試験方法として、主に「耐久性試験」と「耐振動性試験」の2つが用いられます。

耐久性試験

製品が想定される期間に繰り返し受ける振動に対して、壊れることがないかを評価する試験です。自動車のエンジン部品や機械の構造体など厳しい環境で何年も稼働し続ける製品を対象に実施します。あえて連続的な負荷をかけることで、潜在的な疲労摩耗や弱点を早期に発見し、強固な設計へと繋げます。

耐振動性試験

輸送中など、激しい段差の衝撃等、突発的で大きな振動や短期間の激しい振動に対する耐性を評価します。これは製品単体だけでなく、包装・梱包された状態での緩衝性を検証するためにも極めて重要です。精密機器をはじめとする多様な製品が、エンドユーザーの手元に届くその瞬間まで無傷であるための安全性を担保します。

製造業の使命は、安心と安全を絶え間なく市場へ提供し続けることにあります。JIS規格に基づいた厳格な振動試験を正しく理解し、自社の製品特性に合わせて最適に適用していくこと。これこそが、顧客から選ばれ続けるためのエビデンスとなります。

振動試験の実施、装置の導入はIMV株式会社へ

身の回りにある、ありとあらゆる工業製品は常に何らかの振動の影響にさらされています。

使用環境下における振動を再現し耐性を評価する振動試験は、安全を担保するために必要不可欠です。

IMVは1957年の設立以来、振動を通じて、製品の安全性・信頼性・耐久性の向上などの様々な問題を解決することで、未来の社会に貢献しています。

規格に当てはめるだけでなく、実環境に合わせた最適な試験も提案可能です。